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まずい文章を書かないコツ:文はできるだけ短くする

souheki02.jpgスポーツにルールがあるように、文章の書き方にもルールというものがあります。この章では、まず書き方の基本をおさえて、スタート地点に立つ準備をします。
【文はできるだけ短くする】

(悪い例)
 台風二十号は記録的な強さで各地に大きな被害をもたらし、昨日、河川の水位が基準値を超えたため、ついに避難勧告が出され、我が家でもみんなで協力して最悪の事態に備えたものの、不安な夜を過ごすこととなりました。

(修正例)
 記録的な強さで各地に大きな被害をもたらした台風二十号。昨日、河川の水位が基準値を超えたため、ついに避難勧告が出されました。我が家でも、みんなで協力して最悪の事態に備えたものの、不安な夜を過ごすこととなりました。

 ここでいう文とは、句点「。」で区切られた一つのブロックを指します。これが長くなりすぎると、読みづらい文章になってしまいます。だいたいどの程度の長さから読みづらくなるのかということについては、五十字だとか、七十五字だとかいろいろ目安はあるようですが、特に決まりはありません。短ければいいというものでもありませんし、長くてもスッキリした文章はあります。ただ、右で挙げた例はやっぱり読みづらい。
 どうして読みづらいかというと、「主語〜述語」の組み合わせが一つの文の中にいくつも入ってしまっているからです。具体的には、「台風二十号は〜もたらし」「水位が〜超えた」「避難勧告が〜出され」「みんなで〜備えた」「(みんなで)〜過ごす」といった組み合わせです。これらをすべてバラバラにして、

 台風二十号は記録的な強さで各地に大きな被害をもたらしました。昨日、河川の水位が基準値を超えました。ついに避難勧告が出されました。我が家でもみんなで協力して最悪の事態に備えました。不安な夜を過ごすこととなりました。

と、五つの文に分けることもできますが、それだと文章全体の流れが悪くなり、かえって読みにくいものになってしまいます。この例では、二つか三つに分けるのが適当でしょう。その場合はまず、場面が大きく変わる「我が家でも〜」の前で区切るのが定石です。これだけでも随分と読みやすくなるはずです。また、文が長くなると、文法的な間違いも出やすくなりますので、文はできるだけ短くするようにしましょう。

創碧文庫編集部刊「読ませる文章の書き方」より抜粋
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